こんにちは、Shimasuki編集部です。
クーラーの効いたオフィスや、夜になっても蒸し暑い都会のアスファルト。SNSには海の写真とリゾートドリンクが並び、気づけばまた今年も夏がやってきました。
「どこか遠くへ行きたい。」
そう思ったときにおすすめしたいのが、日本の“離島”という選択肢です。飛行機やフェリーで向かうその道のりさえ、もう旅の一部。島に降り立てば、そこは時間の流れがゆるやかで、どこか懐かしく、それでいて確かに“非日常”を感じさせてくれる場所です。
今回は、20〜30代の一人旅や友人との旅行にぴったりな、日本の離島を5つご紹介します。のんびりと過ごすのも良し、アクティブに動くのも良し。大人になった今だからこそ楽しめる、“夏と島の魔法”を探しに出かけてみませんか?
直島(香川県)|アートと海に包まれる、ひと夏の感性旅
香川県・高松港からフェリーで約1時間。瀬戸内海に浮かぶ小さな島、直島は現代アートの聖地として、国内外から多くの人が訪れる人気スポットです。
草間彌生さんの「南瓜」や、安藤忠雄さんが設計した地中美術館など、アートに囲まれた島歩きは、スマホに追われる日常から意識を解放してくれます。作品を「観る」というよりも「触れる」ような感覚で、アートを通して自分の感性と静かに向き合うことができます。
おすすめの過ごし方は、自転車での島巡りです。美術館を訪れたあとにカフェでひと息ついたり、静かな海辺で読書をしたりと、まるで映画のワンシーンのような時間が流れていきます。宿泊は「ベネッセハウス」などのアートホテルに泊まると、より一層その世界観を楽しむことができますよ。
与論島(鹿児島県)|エメラルドグリーンの海で心をほどく
鹿児島と沖縄のちょうど中間に位置する与論島(よろんとう)。那覇空港からの小型機やフェリーでアクセスできる、小さくも美しい島です。
最大の魅力は、なんといっても透明度抜群の海。「百合ヶ浜」という干潮時にしか現れない幻の砂浜は、タイミングが合えば一生忘れられない景色に出会えるでしょう。
島全体に流れる“ゆんぬ時間”は、とても穏やかです。海を眺めながらの昼寝、島の人との何気ない会話、星空の下で飲むオリオンビール…。豪華なリゾートではありませんが、“心から豊かな体験”が与論島にはあります。
一人でふらっと訪れるのもおすすめです。静けさの中に、自分と向き合う時間がきっと見つかります。
礼文島(北海道)|花と風と、北の果てで出会う夏
本州の暑さから少し離れ、涼しい夏を体験したい方にぴったりなのが、北海道の礼文島(れぶんとう)です。稚内からフェリーで約2時間、最北の離島です。
夏の礼文島は、“花の浮島”と呼ばれるほど高山植物が美しく咲き誇ります。トレッキングコースを歩けば、まるで北欧の大自然に迷い込んだような気分になります。海と空と風しか聞こえない静けさの中で、心が洗われるような体験ができるでしょう。
島の人々もとても温かく、民宿ではホッケの塩焼きやウニ丼など、新鮮な海の幸を堪能できます。
「何もない」からこそ、「すべてがある」と気づける。そんな島です。
青ヶ島(東京都)|日本一アクセス困難な絶景パワースポット
東京都とは思えないほど、火山の力強さと自然の神秘に満ちた島、青ヶ島。伊豆諸島のひとつで、八丈島からさらにヘリコプターか船でしか行けない、まさに“日本一アクセスが難しい島”といわれています。
島全体が二重カルデラ構造になっており、中央にはジブリの世界のような神秘的な風景が広がっています。夜には満天の星空と天の川が空を流れ、日常の悩みが小さく思えるほどの壮大さです。
観光地らしい派手さはありませんが、それゆえに自分のペースで心と身体をリセットすることができます。地熱を利用した天然サウナ「ひんぎゃの湯」は、サウナ好きの方にもおすすめです。
スマートフォンの電波が不安定になることもありますが、それがこの島の最大の魅力なのかもしれません。
小豆島(香川県)|オリーブと映画と、ちょっと大人な島時間
瀬戸内海に浮かぶ小豆島(しょうどしま)は、直島と並んで人気の高いアート&リゾートの島です。フェリーで高松から約1時間とアクセスも良好です。
「二十四の瞳」のロケ地や、干潮時に現れるエンジェルロードといったロマンチックなスポットに加え、オリーブ公園や醤油蔵など文化と歴史の香りも漂っています。まるでギリシャのような風景の中で、少し大人の休日を満喫できます。
レンタカーを使ってのドライブ旅もおすすめです。絶景カフェや展望台を巡りながら、ゆったりとした島時間を楽しんでみてください。
島旅初心者にもやさしく、それでいてしっかりと「非日常」を感じられる、バランスの取れた魅力的な島です。
「ひと夏の記憶」をつくりに出掛けよう
忙しい毎日に疲れたとき、何かをリセットしたくなったとき、「島に行く」という選択肢は、思っている以上に私たちの心を軽くしてくれます。
SNS映えだけではなく、観光地としての便利さでもなく、今の自分が本当に求めている癒しや刺激を、離島は静かに届けてくれるのです。
一人でも、友人とでも。ふと訪れた島で出会った風景や人、言葉。それらは、きっと心の中に長く残り続ける“ひと夏の記憶”になるはずです。
次の休みは、少しだけ遠くの島へ出かけてみませんか?