鹿児島港からフェリーでわずか15分。目の前に迫りくる雄大な山体と、たなびく噴煙。桜島は、約60万人の市民が暮らす鹿児島市のすぐそばにありながら、地球のダイナミズムを肌で感じることができる世界でも稀な場所です。
2月・3月の桜島は、一足早い春の訪れを感じさせる陽気と、冬ならではの澄んだ景色が同居する特別な時期。世界一の大きさを誇る「桜島大根」が収穫のピークを迎え、島は一年で最も豊かな食のシーズンに突入します。今回は、そんな春の桜島を五感で楽しむための秘訣をまとめました。

本記事の内容は2026年2月現在の情報に基づいています。
運航スケジュール、飲食店の営業時間等は天候や状況により変更される場合があります。
ご訪問前には必ず最新情報をご確認ください。
🌸 春の桜島・癒やしの旅ハイライト
- 📍 圧倒的展望:標高373m、一般人が行ける最高地点「湯之平展望所」
- 📍 溶岩散策:100m続く絶景足湯と「溶岩なぎさ遊歩道」
- 📍 旬の味覚:2月限定!巨大な「桜島大根」と世界最小の「桜島小みかん」
- 📍 歴史の証人:大噴火の威力を今に伝える「黒神埋没鳥居」
- 📍 火山温泉:褐色の名湯「マグマ温泉」で地球の熱を感じる
1. 火山の迫力を全身で浴びる。厳選観光スポット
湯之平(ゆのひら)展望所

桜島の北岳4合目、標高373mに位置する展望所。ここが一般の人が立ち入れる最も高い地点です。
眼前に迫る荒々しい山肌は、まさに圧巻。2月・3月の晴れた日には、対岸の鹿児島市街地はもちろん、遠く開聞岳(かいもんだけ)まで見渡せます。夕暮れ時には街の灯りがキラキラと輝き、昼間とは一変したロマンチックな表情を見せてくれます。
桜島溶岩なぎさ公園&足湯

全長約100mという、日本最大級の長さを誇る足湯です。目の前には穏やかな錦江湾、背後には雄大な桜島。
2月・3月の少し肌寒い風を感じながら、地下1,000mから湧き出る赤褐色の温泉に足を浸せば、全身がポカポカと温まります。ここは無料で利用できるため、散策の合間の休憩に最適です。
黒神(くろかみ)埋没鳥居

1914年(大正3年)の大噴火により、わずか1日で高さ3mあった鳥居が笠木(最上部)だけを残して埋まってしまった場所。火山の脅威を後世に伝えるため、当時のまま保存されています。隣接する中学校の生徒たちが今も清掃を行い、大切に守られている姿にも胸を打たれます。
2. 2月・3月の主役。世界一の大根と島の恵み
桜島大根(2月が旬!)
ギネス記録にも認定されている「世界一重い大根」。大きなものは30kgにも達します。2月はまさに収穫の最盛期!
この時期の桜島内のレストランでは、桜島大根をたっぷり使った「大根定食」や「ぶり大根」がメニューに並びます。きめ細やかな質感で、味がじっくり染み込んだ大根は、驚くほど柔らかくジューシーです。
桜島小みかんソフトクリーム
世界最小のみかん「桜島小みかん」を使ったスイーツ。爽やかな香りと濃厚な甘みが特徴で、火山の熱気を感じた後のクールダウンにぴったり。道の駅「桜島」火の島めぐみ館で購入できます。
3. 地球の熱に癒やされる。桜島の温泉体験
国民宿舎 レインボー桜島「マグマ温泉」
桜島港から徒歩8分。その名の通り、火山のエネルギーを直接感じるような、鉄分を豊富に含んだ茶褐色の温泉です。
内湯からは錦江湾を行き交うフェリーを眺めることができ、心身ともに深くリラックスできます。日帰り入浴も可能なので、散策の締めくくりにぜひ立ち寄ってみてください。
4. 1泊2日「桜島まるごと体感」モデルコース
【Day 1:火山のダイナミズムに触れる】
- 10:00 鹿児島港から桜島フェリー乗船(名物うどんを船上で!)
- 10:15 桜島港着。レンタカーまたはサクラジマアイランドビュー(バス)で出発。
- 11:00 湯之平展望所でパノラマ絶景を堪能。
- 12:30 道の駅「桜島」で旬の桜島大根ランチ。
- 14:30 溶岩なぎさ公園で足湯&遊歩道を散歩。
- 18:00 島内の宿で宿泊。夜は満天の星空。
【Day 2:歴史と恵みを巡る】
- 09:30 黒神埋没鳥居へ。噴火の歴史を肌で感じる。
- 11:30 桜島国際火山砂防センターで火山の仕組みを学ぶ。
- 13:00 カフェ「桜島コーヒー&ロースタリー」で一息。
- 15:00 マグマ温泉で旅の疲れを癒やす。
- 16:30 お土産に「大根の漬物」や「溶岩グッズ」を購入しフェリーへ。
【あとがき】
桜島フェリーで食べる「やぶ金」のうどんは、なぜあんなに美味しいのでしょう。わずか15分の船旅ですが、あのうどんを啜ると「鹿児島に来たな」と実感します。2月・3月の桜島は、時に降灰(ドカ灰)に見舞われることもありますが、それもまた島の一部。ぜひ、傘やマスクをバッグに忍ばせて、生きた地球の鼓動を感じに出かけてみてください。

