こんにちは、ShimaSuki編集部です。日本三代弁天の一つに数えられる宝厳寺や都久夫須麻神社が建立されており、古くから、「神の島」として人気の、琵琶湖に浮かぶ神秘の島「竹生島(ちくぶしま)」をレポしていきます。
島全体が花崗岩(かこうがん)の1枚岩でできており、島の2/3が急斜面
琵琶湖に浮かぶ竹生島は、島全体が1枚の花崗岩でできており、その自然もまた一見の価値があります。島の約2/3は急斜面で覆われており、深い緑の木々や岩場が続く風景は、まさに神秘的です。
写真画像の様な階段が多くあり、足が悪い方や体力に自信がない方には不向きな場所です。アップダウンが多いため、動きやすい靴と服装でいくことをおすすめします。
入島料を支払い、宝厳寺と都久夫須麻神社へ
竹生島へは、基本的に行きと帰りの船便がセットになっているチケットを購入するため、島での滞在時間は70分〜80分程度に限られています。ゆっくり歩いても足りる時間ではありますが、一つ一つをじっくり見ていたり、お土産を購入する、アイスやかき氷を食べたり、ドリンクをゆっくり飲んだりするには、時間が足りないくらいなので、島を周る時には、予めルートの計画などを立てておくと良いでしょう。
竹生島についたら、まず、入り口のところで入島料を支払います。
入島料:大人¥600・小学生¥300
※千円札か小銭しか使えないため、島に渡る前に両替をしておきましょう。船の往復費には入島料は含まれていませんので、ご注意ください。
入島料を支払い、目の前にまず現れる大きな鳥居。
手水舎でまずは、体を清めます。
急勾配の階段が目の前に出現。この階段は、「祈りの階段」と呼ばれており、全部で165段の石段となっています。なかなかにハードな階段です。願いを込めながら、ご自身の体力に合わせて、ゆっくり階段を登りましょう。
道なりに歩むと、宝厳寺から、都久夫須麻神社へ行くルートとなっています。
階段を登ると見えてくるのが、「宝厳寺本堂」です。
宝厳寺のいわれについては、以下の通りです。
※竹生島宝厳寺は、神亀元年(724年)聖武天皇が、夢枕に立った天照皇大神より「江州の湖中に小島がある。その島は弁才天の聖地であるから、寺院を建立せよ。すれば、国家泰平、五穀豊穣、万民豊楽となるであろう」というお告げを受け、僧行基を勅使としてつかわし、堂塔を開基させたのが始まりです。
行基は、早速弁才天像(当山では大弁才天と呼ぶ)をご本尊として本堂に安置。翌年には観音堂建立を発案しました。後年、その遺志を継いだ浅井の大領が千手千眼観世音菩薩像を安置しました。
それ以来、天皇の行幸が続き、また伝教大師、弘法大師なども来島、修業されたと伝えられています。
当山は、豊臣秀吉との関係も強く、多くの書状、多くの宝物が寄贈されています。慶長七年(1602年)には、太閤の遺命により、秀頼が豊国廟より桃山時代の代表的遺稿である観音堂や唐門などを移築させています。
※竹生島 宝厳寺の公式HPより抜粋
現在、寺院と神社はわかれているところがほとんどですが、かつての日本は「神仏習合」が栄えておりました。それが、明治時代に神道を国教と定められ「神仏分離令」が発令されたことにより、現在の形へとなっています。
竹生島も、かつては神仏習合でしたが、宝厳寺より都久夫須麻神社(竹生島神社)が分かれました。
※古来、現在の神社本殿を当山は本堂とし、本尊大弁才天を安置しておりましたが、明治元年(1868年)に発布された『神仏分離令』とそれに起因して過激化した「廃仏毀釈」運動の影響を受け、明治4年、大津県庁より、当山を廃寺とし神社に改めよという命令が下りました。
しかしながら、全国数多くのご信者皆様の強い要望により廃寺は免れ、本堂の建物のみを神社に引き渡すこととなりました。
本堂のないままに仮安置の大弁才天でしたが、昭和17年、現在の本堂が再建されました。
※竹生島 宝厳寺の公式HPより抜粋
本堂から更に登っていくと、三重塔と、宝仏殿を拝観することができます。
そこから、階段を降りると、国宝である「唐門」があり、中へと入ることができます。
唐門をくぐると、千手千眼観世音菩薩を納めた観音堂が見えてきます。この西国三十三所の第三十番の札所で、重要文化財に指定されており、ご本尊の弁天様と同様、60年に1度だけ御開扉される秘仏となっております(次回の御開扉は2037年を予定)。
観音堂を左手に歩いていくと、都久夫須麻神社に続く渡廊・舟廊下が出てきます。この廊下を渡った先が、都久夫須麻神社(竹生島神社)です。
本殿は、今から450年前、豊臣秀吉が寄進しました伏見桃山城の勅使殿を移転したもので、国宝となっています。
御祭神は 市杵島比売命(弁財天)、宇賀福神(白巳)、浅井比売命(産土神)、龍神四柱の神様が祀られています。
本堂を後ろにし、外に出ると階段があり階段を降りると、目の前には、琵琶湖に面した所に建てられた竜神拝所が現れます。
目の前には琵琶湖が広がり、ここから見る景色が一番の絶景ポイントです。
ここで1番人気なのが、「かわら投げ」です。2枚のかわらを購入し、1枚には名前、1枚には願望を書きます。そして、この2枚のかわらを竜王拝所から宮崎鳥居へ向かって思いっきり投げます。見事、鳥居をかわらがくぐれば、願いことが成就すると言われています。
かわらを投げ入れる順番も決まっており、名前を書いたお皿、そして次に願い事を書いたお皿の順で投げ入れます。
鳥居までは結構な距離があり、中々に難しいですが、ぜひ、訪れた際にはやってみてください。
本殿の周辺には、摂社が祀られており、来年(2025年)の干支である、白巳大神様もご鎮座されております。来年は、より一層賑わいをみせそうですね。
船着乗り場へ向かって、階段を降りていると、「黒龍大神」「黒龍姫大神」様のお社が見えてきます。
最後の鳥居をくぐって、島1周も終わりです。
取材日は晴れ渡る青空でしたが、この竹生島は弁財天様の住む島のため、雨降る日が多いとのこと。雨の日はまた違った景色を見ることができるでしょう。
帰りの船までに少しだけ時間があったので、船着乗り場の近くにあるお土産屋さん&カフェで、最中アイスとジュースで、大量の汗をクールダウン。帰りの船までに、そんなに時間がなかった為、飲みきれなかったものは、船の中でいただきました。
透明度の高い琵琶湖の湖水。
竹生島への行き方は、別記事をご覧ください。
竹生島は、自然と歴史、そして信仰が織り成す特別な場所です。訪れるたびに新たな発見があり、その神秘的なエネルギーに癒されることでしょう。琵琶湖を訪れる際は、ぜひこの美しい島へ足を運んでみてください!